QUAD 606 修理記録
平成19年3月28日到着   4月9日完成
注意 このAMPはアースラインが浮いています
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)や入力のRCAプラグのアース側も接続してはいけません
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません
A. 修理前の状況
  • オーバーホール修理で。
  • 1.ハム音以前からの症状ですが、ボリュームを絞るとかすかなハム音があります。
  • 3.パワーオン時のノイズ
    パワーオンの際に、「ボツン」と大きな音がします。以前からしていたのですが、最近大きくなったような気がします。
  • 4. 606は、音が出なくなったので修理に出したら、テンプラだ半田だったという事もありました。いずれも、10年以上も前のことです。

AE. 修理前の測定

B. 原因

  • 電解コンデンサー劣化
    OP−AMP劣化

C. 修理状況
  • 電解コンデンサー交換
    OP−AMP交換
    SP端交換
    RCA端子交換
    半田補正作業

D. 使用部品
  • 電解コンデンサー                             14個
    OP−AMP                                 2個
    SP端子                                   2組4個
    RCA端子                                  1組2個

E. 調整・測定

F. 修理費              55,000円  オーバーホール修理。

S. QUAD 606 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A1. 点検中 前から見る
A2. 点検中 ケース上から見る
A3. 点検中  後から見る
A4. 点検中 下ケースを外して下から見る。 内部の換気(放熱)への配慮が悪く、熱がこもる。
A5. 点検中 電源整流電解コンデンサー比較。 上=付いていた物6800μ/63WV、下=新しく交換物10000μ/63WV。
A6. 点検中  後のSP端子、RCA端子等
AE. 修理前の測定
AE1. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max=1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=出力電圧測定RLは切り替えて測定
   下段左端 電圧計=入力電圧測定
AE21. 修理前歪み率測定。 R側SP出力電圧30V=112W 歪み率=0.2% 測定レンジ=0.3% 400HZ
AE22. 修理前歪み率測定。 L側SP出力電圧30V=112W 歪み率=0.2% 測定レンジ=0.3% 400HZ
C. 修理状況
C11. 修理前 R側AMP基板
C112. 修理前 R側AMP基板。 熱の為割れた抵抗
C12. 修理後 R側AMP基板。 電解コンデンサー3個、抵抗2個、OP−AMP交換
C13. 修理前 R側AMP基板裏
C131. 修理中 R側AMP基板裏。 左下のFETの止めネジに半田がしていない、他の所と比較すると解ります。
                            結構イギリス人もいい加減な仕事をする
C132. 修理中 R側AMP基板裏。 半田不良予備軍
C14. 修理(半田補正)後 R側AMP基板裏 全半田やり直し
C15. 完成R側AMP基板裏 洗浄後
C21. 修理前 L側AMP基板
C22. 修理後 L側AMP基板。 電解コンデンサー3個、抵抗2個、OP−AMP交換
C23. 修理前 L側AMP基板裏
C24. 修理(半田補正)後 L側AMP基板裏 全半田やり直し
C25. 完成L側AMP基板裏 洗浄後
C31. 修理前 電源整流電解コンデンサー
C32. 修理後 電源整流電解コンデンサー。 電解コンデンサー4個追加、電解コンデンサー4個交換
C41. 修理前 SP出力端子・RCA入力端子
C42. 修理中 SP出力端子・RCA入力端子。 穴開け
C43. 修理(交換)後 SP出力端子・RCA入力端子
C44. 修理(交換)後 SP出力端子・RCA入力端子。 拡大
C45. 修理(交換)後 SP出力端子・RCA入力端子裏側。 接着材で固定する。
C46. 修理(交換)後 SP出力端子・RCA入力端子裏側。 拡大
C61. 交換部品
C62. 交換した電源整流電解コンデンサー、安全弁より上向きに、電解液の蒸気が、吹き出した跡がある。
C71. 修理前 下から見る
C72. 修理後 下から見る
E. 修理前の測定
E1. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max=1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=出力電圧測定RLは切り替えて測定
E21. R側SP出力 35V=153W 歪み率=0.02% 1000HZ
E22. R側SP出力 35V=153W 歪み率=0.02% 400HZ
E31. L側SP出力 35V=153W 歪み率=0.02% 1000HZ
E32. L側SP出力 35V=153W 歪み率=0.02% 400HZ
E4. 24時間エージング
S. QUAD 606 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ステレオパワーアンプ 606
両チャンネルを同時に駆動した場合の値です。
出力及び歪率 8Ω負荷、連続サイン波入力時、130Wまでのいかなる出力レベルにおいても
20Hz: 0.01%以下、1KHz: 0.01%以下、20KHz: 0.03%以下
周波数特性 20Hz-20KHz (-0.25dB),
13Hz-40KHz (-1.0dB)
パワーレスポンス 20Hz〜20kHz (−0.25dB)
入力感度 0.5Vrms(8Ω負荷、140W出力時)
クロストーク 100dB (100Hz), 85dB (1KHz), 65dB (10KHz)
SN比 105dB
電源入力 100V、50-60Hz。
最大消費電力 750W
ACアウトレット 本体の電源SWとは非連動、電力容量600W、又は6Aまで。
外形寸法 幅321×高さ133×奥行295.5mm。
重量 12kg
価格 28万円
                      qua606-12
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