E. 調整・測定
Pioneer M−4a. 4台目修理記録
平成17年7月9日到着   7月29日完成
A. 修理前の状況
  • このアンプは、1年程前に中古で入手したものです。 たまにプロテクトがかかっていましたし、 入手時点での状態はあまりよくなかったのですが、 比較的正常に動作していました。
    しかしながら、先月の初めに4時間ほど連続使用した後で、 ついに、プロテクトが外れなくなってしまいました。
    熱対策のためアンプ本体を木製の外箱から出して使っていたのですが、 ラック(ガラス戸なし)に入れていた関係で、 熱がこもってしまい、アンプの劣化を進めてしまったものと思います。
    このアンプは私が入手してから、ACインレット(4N齦製)と 大型のスピーカーターミナルに交換しました。
    この大型ターミナルを取り付けるために、 マイナス側のスピーカ端子と大型コンデンサーまでの内部配線を 8Nのスピーカーケーブルに交換しました。
    また、私が入手する前にファンがだめになっていたらしく、 片方だけ小さめの冷却ファンが取り付けてありましたので、 最近、オリジナルのファンとともに外し、 AC100V用の冷却ファン2個を、 アンプから供給されている冷却ファン用の電源端子に接続しました。

B. 原因
  • 電解コンデンサ−劣化。
    プロテクト回路故障。

C. 修理状況
  • SP接続リレー交換。
    RLバイアス・バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーデオコンデンサー使用)。
    プロテクト回路修理。

D. 使用部品
  • SP接続リレー                          1個。
    バイアス/バランス半固定VR               12個。
    電解コンデンサー                       31個。
    フイルムコンデンサー                     3個。
    TR(トランジスター)                       2個。

E. 調整・測定


F. 修理費   95,000円  

S. Pioneer M−4a の仕様(マニアル・カタログより)
A. 修理前の状況
A1. 修理前点検中 上から見る
A2. 修理前点検中  下から見る
A3. 修理前点検中 下蓋の埃
A4A. 修理前点検中 SP出力端子が交換されている
A4B. 修理前点検中 SP出力端子への配線 Y型圧着端子が詰められている(カットされている)
                               これでは、緩む!
A4C. 修理前点検中 この様に下に入れれば良い(切らなくてOK)
A5A. 修理前点検中 冷却フアン、有圧フアンなので真ん中の穴から戻ってしまう
A5B. 修理前点検中 冷却フアンの配線、耐圧大丈夫? 規定では600V以上を使用する
A6. 修理前点検中 AC入力
C. 修理状況
C1A. 修理前 R−AMP基板
C1B. 修理後 R−AMP基板 バランス・バイアス調整用半固定VR2個、電解コンデンサー4個、フイルムコンデンサー1個交換
C1C. 修理前 R−AMP基板裏
C1D. 修理(半田補正)後 R−AMP基板裏 半田を全部やり直す、銅箔は厚いので熱容量の大きいハンダ鏝使用
C1E. 完成R−AMP基板裏 洗浄後
C2A. 修理前 L−AMP基板
C2B. 修理後 L−AMP基板 バランス・バイアス調整用半固定VR2個、電解コンデンサー4個、フイルムコンデンサー1個交換
C2C. 修理前 L−AMP基板裏
C2D. 修理(半田補正)後 L−AMP基板裏 半田を全部やり直す、銅箔は厚いので熱容量の大きいハンダ鏝使用
C2E. 完成L−AMP基板裏 洗浄後
C3A. 修理前 定電圧電源基盤
C3B. 修理後 定電圧電源基盤 半固定VR2個、電解コンデンサー11個交換
C3C. 修理前 定電圧電源基盤裏
C3D. 修理(半田補正)後 定電圧電源基盤裏 半田を全部やり直す、銅箔は厚いので熱容量の大きいハンダ鏝使用
C3E. 完成定電圧電源基盤裏 洗浄後
C4A. 修理前 プロテクト基板
C4B. 修理後 プロテクト基板 電解コンデンサー8個、フイルムコンデンサー2個交換
C4B1.再修理後 TR(トランジスター)2個交換
C4C. 修理前 プロテクト基板裏
C4D. 修理(半田補正)後 プロテクト基板裏 全ての半田をやり修す
C4E. 完成プロテクト基板裏 洗浄後
C5A. 修理前 VU−AMP基板
C5B. 修理後 VU−AMP基板 半固定VR6個、電解コンデンサー4個交換
C5C. 修理前 VU−AMP基板裏
C5D. 修理(半田補正)後 VU−AMP基板裏 全ての半田をやり修す、銅箔は厚いので熱容量の大きいハンダ鏝使用
C5E. 完成VU−AMP基板裏 洗浄後
C6A. 修理前 R終段TR(トランジスター)
C6B. 修理後 R終段TR(トランジスター)
C6C. 修理前 L終段TR(トランジスター) 放熱器が焼けて変色している
C6D. 修理後 L終段TR(トランジスター)
C7A. 修理中 SP接続リレー
C7B. 修理後 SP接続リレー
C8A. 修理前 SW基板
C8B. 修理前 SW基板裏
C8C. 修理(半田補正)後 SW基板裏
C8D. 完成SW基板裏 洗浄後
C9A. パネル清掃
C9B. 交換した部品
CAA. 修理前 上から見る
CAB. 修理後 上から見る
CAC. 修理前 下から見る
CAD. 修理後 下から見る
CBA. 修理前 フアン周り、有圧フアンなので真ん中の穴から戻ってしまう
CBB. 修理後 フアン周り、スポンジで塞ぐ
E. 調整・測定
E1A. 出力・歪み率測定・調整
    <見方>
     下左オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出す(歪み率=約0.003%)
     下中=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル) 下右=周波数計
     上左=SP出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
     上中=SP出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力
     上右=SP出力波形オシロ 上=R出力、下=L出力(出力電圧測定器の出力)
E1B. 出力・歪み率測定・調整中は強制空冷をする
E2A. R側、21V=55W出力 0.02%歪み 1000HZ
E2B. L側、21V=55W出力 0.02%歪み 1000HZ
E2C. R側、21V=55W出力 0.02%歪み 400HZ
E2D. L側、21V=55W出力 0.02%歪み 400HZ
E3. その時のVUメーター
E4. 完成  24時間エージング
S.Pioneer M−4a の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ステレオパワーアンプ M−4a、(M−4
回路方式 差動2段、PPドライブ、2段ダーリントン、クォドルプルPP
純コンプリメンタリーOCL(A級動作)
実効出力(20Hz〜20kHz、両ch駆動) 50W+50W(8Ω)
高調波歪率(20Hz〜20kHz) 0.01%以下(実効出力時)、 M4=0.1%以下(実効出力時)
0.01%以下(25W出力時)
0.01%以下(1W出力時)、 M4=0.03%以下(1W出力時)
混変調歪率 0.01%以下(実効出力時)、 M4=0.1%以下(実効出力時)
0.01%以下(25W出力時)
0.01%以下(1W出力時)、 M4=0.03%以下(1W出力時)
出力帯域幅(IHF、両ch駆動) 5Hz〜100kHz(高調波歪率 0.05%)
M4=5Hz〜70kHz(高調波歪率 0.05%)
周波数特性(1W出力時) 3Hz〜60kHz +0 -1dB
入力感度/インピーダンス Input1、2:1V、2V/50kΩ
出力端子 Speaker:8Ω
ダンピングファクター(20Hz〜20kHz、8Ω) 30以上
サブソニックフィルター 8Hz、6dB/oct
S/N 110dB以上(IHF、Aネットワーク、ショートサーキット)
ピークメーター指示範囲 0.005W〜100W(-40dB〜+3dB)
使用半導体 トランジスタ:59個、 IC:6個、 ダイオード他:67個
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力(最大消費電力) 320W(電気用品取締法)
電源コンセント 電源スイッチ非連動:1系統
外形寸法 幅468×高さ206×奥行385mm
重量 27.3kg
付属品 ピンプラグ付中継コード
価格 M4=\350,000(1974年頃)
\430,000(1981年頃)
                        m4a-4-1m
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