YAMAHA CA−S1 修理記録
平成21年8月26日持込  11月7日完成
A. 修理前の状況
  • 右スピーカーからのバリバリという異音
    トーンサーキットの切り替え作動異常(作動しません)
    オーバーホール修理依頼。


H. バラック修理での測定

B. 原因・現状
  • 経年劣化。
    RL出力に差がある。

C. 修理状況
  • 大型を除く、全電解コンデンサー交換。
    半固定VR交換。
    劣化TR(トランジスター)交換劣化。
    劣化FET(Field Effect Transistor)交換。
    SP接続リレー交換。


D. 使用部品
  • オーディオ用電解コンデンサー       59個(ニチコン・ミューズ使用)
    半固定VR                     8個
    TR(トランジスター)               2個
    FET(Field Effect Transistor)           4個
    SP接続リレー                  1個

E. 調整・測定

G. 修理費           85,000円   オーバーホール修理。

S. YAMAHA CA−S1 の仕様(カタログ・マニアルより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中、前から見る。
A12. 点検中、前左から見る。
A13. 点検中、左から見る。
A14. 点検中、後から見る。
A15. 点検中、後右から見る。
A16. 点検中、右から見る。
A21. 点検中、上から見る
A22. 点検中、上蓋を取り、上から見る。
A23. 点検中、上蓋・シールドを取り、上から見る。
A31. 点検中、下前から見る。
A32. 点検中、下前右から見る。
A33. 点検中、下後から見る。
A34. 点検中、下後左から見る。
A41. 点検中、下から見る。
A42. 点検中、下蓋裏埃。
A43. 点検中、下蓋を取り、下から見る。
A51. 点検中、上下蓋を取り、右横から見る、取ってになる長穴が開いている。
A52. 点検中、上下蓋を取り、左横から見る、取ってになる長穴が開いている。
A6. 点検中、整流基板裏。
A7. 点検中、EQAMP基板。
H. バラック修理での測定
H1. 出力・歪み率測定。
    <見方>。
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定。
   下段中央 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル表示)。
   上段左端 交流電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用。
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力。
   上段中右 交流電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用。
   上段右端 オシロ=出力波形表示、 赤表示=R出力、黄色表示=L出力。(実際にはRL交流電圧計の出力「Max1V」を観測)。
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定。
   下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定。
H21. R側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=0.29%(測定レンジ=0.3%)、 AUX入力、 1000HZ。
H22. L側、、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=0.29%(測定レンジ=0.3%)、 AUX入力、 1000HZ。
H23. R側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=0.29%(測定レンジ=0.3%)、 AUX入力、 400HZ。
H24. L側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=3%(測定レンジ=0.3%)、 AUX入力、 400HZ。
H31. R側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=3%(測定レンジ=0.3%)、 MM入力、 1000HZ。
H32. L側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=0.28%(測定レンジ=0.3%)、 MM入力、 1000HZ。
H33. R側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=0.28%(測定レンジ=0.3%)、 MM入力、 400HZ。
H34. L側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=0.2%(測定レンジ=0.3%)、 MM入力、 400HZ。
H41. R側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=0.4%(測定レンジ=1%)、 MC入力、 1000HZ。
H42. L側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=0.5%(測定レンジ=1%)、 MC入力、 1000HZ。
H43. R側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=0.3%(測定レンジ=1%)、 MC入力、 400HZ。
H44. L側、SP出力電圧=26V=84.5W出力。 歪み率=0.4%(測定レンジ=1%)、 MC入力、 400HZ。
C. 修理状況
C01. 修理中 「前面パネル+前シャシ」を取り、基板を外し修理する。
C02. 修理中 Selector SW軸に増設されたストッパーカム。
C11. 修理前 MC−EQamp基板
C12. 修理後 MC−EQamp基板
C13. 修理前 MC−EQamp基板裏
C14. 修理(半田補正)後 MC−EQamp基板裏
                写真紛失。
C15. 余分なフラックスを落とした、MC−EQamp基板裏。 1連の作業の中で、1番時間の掛かる、退屈な作業。
C16. 完成MC−EQamp基板裏 洗浄後
C21. 修理前 MCamp基板
C22. 修理後 MCamp基板 電解コンデンサー12個交換
C23. 修理前 MCamp基板裏
C231. 修理前 MCamp基板裏、半田不良
C24. 修理(半田補正)後 MCamp基板裏
                写真紛失。
C25. 余分なフラックスを落とした、MCamp基板裏。 1連の作業の中で、1番時間の掛かる、退屈な作業。
C26. 完成MCamp基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C31. 修理前 EQamp基板
C32. 修理後 EQamp基板 半固定VR2個、FET(Field Effect Transistor)2個、TR(トランジスター)2個交換
C34. 修理前 EQamp基板裏
C341. 修理前 EQamp基板裏、半田不良
C341. 修理前 EQamp基板裏、半田不良2
C35. 修理(半田補正)後 EQamp基板裏
                写真紛失。
C35. 余分なフラックスを落とした、EQamp基板裏。 1連の作業の中で、1番時間の掛かる、退屈な作業。
C36. 完成EQamp基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C41. 修理前 ToneCircuit基板
C42. 修理後 ToneCircuit  半固定VR2個、電解コンデンサー18個交換
C421. 修理前 ToneCircuit基板、ラッピング
C422. 修理後 ToneCircuit基板、ラッピング。半田をしみこませる。
C423. 修理前 ToneCircuit基板、ラッピング
C424. 修理後 ToneCircuit基板、ラッピング。半田をしみこませる。
C43. 修理前 ToneCircuit基板裏
C44. 修理(半田補正)後 ToneCircuit基板裏
C45. 完成ToneCircuit基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C51. 修理前 FlatAMP基板
C52. 修理後 FlatAMP基板 電解コンデンサー4個交換
C53. 修理前 FlatAMP基板裏
C54. 修理(半田補正)後 FlatAMP基板裏
C55. 完成FlatAMP基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C61. 修理前 MainVolume基板、ラッピング。
C62. 修理後 MainVolume基板、ラッピング。半田をしみこませる。
C61. 修理前 MainVolume基板裏
C62. 修理(半田補正)後 MainVolume基板裏
C63. 完成MainVolume基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C71. 修理前 HeadPhones基板裏
C72. 修理(半田補正)後 HeadPhones基板裏
C73. 完成HeadPhones基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C80. 修理中 裏パネルを取り外し、メインAMP基板を取り出す。
C81. 修理前 メインAMP基板。
C82. 修理後 メインAMP基板。 半固定VR4個、SP接続リレー、FET(Field Effect Transistor)2個、電解コンデンサー25個交換。
C83. 修理前 メインAMP基板裏
C86. 修理(半田補正)後 メインAMP基板裏。
C87. 余分なフラックスを落とした、メインAMP基板裏。 1連の作業の中で、1番時間の掛かる、退屈な作業。
C88. 完成メインAMP基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C89. 修理前 メインAMP基板、ラッピング。
C8A. 修理後 メインAMP基板、ラッピング。半田をしみこませる。
C8B. 修理前 メインAMP基板、ラッピング2。
C9C. 修理後 メインAMP基板、ラッピング2。半田をしみこませる。
C9D. 修理前 メインAMP基板、ラッピング3。
C9E. 修理後 メインAMP基板、ラッピング3。半田をしみこませる。
CA. 「後パネル」を取り、修理中。
CA1. 修理中 電源整流基板+電界コンデンサー
CA2. 修理前 電源整流基板裏
CA3. 修理(半田補正)後 電源整流基板裏
CA4. 完成電源整流基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
CA5. 修理前 電源整流基板裏、ラッピング
CA6. 修理後 電源整流基板裏、ラッピング。半田をしみこませる。
CA7. 修理前 電源整流基板裏、ラッピング2
CA8. 修理後 電源整流基板裏、ラッピング。半田をしみこませる。
CB1. 修理前 SP接続端子基板
CB2. 修理中 SP接続端子基板、SP接続端子を取り外す。
CB3. 修理(半田補正)後 SP接続端子基板
CB4. 完成SP接続端子基板、 洗浄後防湿材を塗る。
CB41. SP接続端子を取り付け完成
CB5. 修理中 SP接続端子基板裏、SP接続端子を取り外し中。
CB6. 修理中 SP接続端子基板
CB7. 修理(半田補正)後 SP接続端子基板、SP接続端子を取付ける。
CB8. 完成、SP接続端子基板、洗浄後
CB9. 修理前 SP接続端子基板、ラッピング。
CBA. 修理後 SP接続端子基板、ラッピング。半田をしみこませる。
CC1. 修理前 電源コンセント
CC2. 修理(半田補正)後 電源コンセント
CEB. パネル清掃
CD. 交換部品
CD2. 交換部品、交換して取り外した「SP接続リレー」の接点。
CGA. 修理前 上から見る
CGB. 修理後 上から見る
CGB2. 修理中 MC−EQamp基板を取り付ける前、上から見る
CGC. 修理前 下から見る
CGD. 修理後 下から見る
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定。
    <見方>。
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定。
   下段中央 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル表示)。
   上段左端 交流電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用。
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力。
   上段中右 交流電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用。
   上段右端 オシロ=出力波形表示、 赤表示=R出力、黄色表示=L出力。(実際にはRL交流電圧計の出力「Max1V」を観測)。
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定。
   下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定。
E21. R側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.02%(測定レンジ=0.1%)、 AUX入力、 1000HZ。
E22. L側、、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.02%(測定レンジ=0.1%)、 AUX入力、 1000HZ。
E23. R側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.01%(測定レンジ=0.1%)、 AUX入力、 400HZ。
E24. L側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.01%(測定レンジ=0.1%)、 AUX入力、 400HZ。
E31. R側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.02%(測定レンジ=0.1%)、 MM入力、 1000HZ。
E32. L側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.02%(測定レンジ=0.1%)、 MM入力、 1000HZ。
E33. R側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.015%(測定レンジ=0.1%)、 MM入力、 400HZ。
E34. L側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.015%(測定レンジ=0.1%)、 MM入力、 400HZ。
E41. R側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.02%(測定レンジ=0.1%)、 MC入力、 1000HZ。
E42. L側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.02%(測定レンジ=0.1%)、 MC入力、 1000HZ。
E43. R側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.015%(測定レンジ=0.1%)、 MC入力、 400HZ。
E44. L側、SP出力電圧=27V=91W出力。 歪み率=0.15%(測定レンジ=0.1%)、 MC入力、 400HZ。
E4. 24時間エージング、 左は HMA−9500mkU. 40台目
S. YAMAHA CA−S1 の仕様(カタログ・マニアルより)
型式 プリメインアンプ CA−S1
実効出力(20Hz〜20kHz、歪0.01%) 90W+90W(8Ω)
パワーバンド幅(8Ω、45W、歪0.01%) 10Hz〜50kHz
出力インピーダンスコントロール 可変インピーダンス範囲=-1Ω〜+1Ω(20Hz〜20kHz)
0Ωポジションでのダンピングファクター=100以上(1kHz、8Ω)
入力感度/インピーダンス Phono1 MM=2.5mV/100Ω、33kΩ、47kΩ、68kΩ
Phono1 MC=200μV/100Ω
Phono2 MM=2.5mV/47kΩ
AUX、Tuner、Tape1、2=150mV/47kΩ
Main in=1V/47kΩ
最大許容入力(歪0.01%) Phono1 MM=250mV(1kHz)
Phono1 MC=10mV(1kHz)
Tuner=15V(20Hz〜20kHz)
定格出力/インピーダンス/最大出力 Rec out=150mV/600Ω
Pre out=1V/220Ω/10V(1kHz)、1V/220Ω/5V(20Hz〜20kHz)
周波数特性 Phono→Rec out=20Hz〜20kHz ±0.2dB(RIAA偏差)
Tuner→SP out=4Hz〜100kHz +0 -1dB(8Ω)
全高調波歪率(20Hz〜20kHz) Phono1、2 MM→Rec out(5V)=0.003%以下(0.001%以下)
Phono1 MC→Rec out(3V)=0.01%以下
AUX、Tuner、Tape1、2→Pre out(3V)=0.003%以下(0.001%以下)
AUX、Tuner、Tape1、2→SP out(45W)=0.005%以下(0.004%以下)
Phono1 MM→SP out(Volume-30dB、45W)=0.005%以下(0.004%以下)
Main in→SP out(8Ω、45W)=0.005%以下(0.003%以下)
※括弧内はHP-IBによる第10次までの高調波の合計
混変調歪率(60Hz=7kHz=4=1) Tuner→SP out=0.003%以下(45W、8Ω)
SN比(IHF Aネットワーク) Phono1 MM=87dB
Phono1 MC=73dB
AUX、Tuner、Tape1、2(Tone on)=102dB
AUX、Tuner、Tape1、2(Tone bypass)=110dB
Main=120dB
残留ノイズ 25μV以下(IHF Aネットワーク、Volume MIN)
NDCR Phono1 MM→SP out=4mW〜90mW(1kHz、歪0.01%、Volume -20dB)
トーンコントロール特性 Bass=100Hz〜500Hz連続可変、 Treble=1kHz〜5kHz連続可変
サブソニックフィルター 15Hz、12dB/oct
ラウドネス(Volume -40dB) 100Hz=+10dB、10kHz=+6dB
チャンネルセパレーション(1kHz) AUX、Tuner、Tape1、2→SP out=65dB(5.1kΩショート)
Phono1、2 MM→SP out=65dB(入力5.1kΩショート、Volume -30dB)
Phono1 MC→SP out=65dB(Volume -30dB)
オーディオミューティング -20dB
ACアウトレット switched=2系統、 unswitched=1系統
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力 250W
外形寸法 幅435x高さ162x奥行372mm
重量 14.5kg
価格 ¥95,000(1978年頃)
                        ca-s1-3m
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