YAMAHA B−1 修理記録
平成15年1月5到着  3月17日完成
寸評
  • ヤマハがOEMで作らせたV−FETが使用されております(写真C81〜C96)。
    これの代替えは大変です、2〜3個パラにしないと損失が足りませんし、物理的に大変です。
    放熱器に異常に熱くなる(熱センサーが働く)、「ポップ」ノイズ出る、電源OFF時やスピーカ接続時に“ボツ”と鳴る等は直ぐに点検しましょう。
    UC-1を使用時、SPのマイナスラインは切り替えていませんので、RLの短絡に注意する。
    プロテクト回路に、未熟な所が有り、「4台目B−1」の様に終段SIT(静電誘導型トランジスター)が死にました!
    問題は、終段SIT(静電誘導型トランジスター)ブロックに温度感知サーミスタが付いていますが、動作が100%では有りません。
    温度感知して作動(多分80度C)しても、SIT(静電誘導型トランジスター)に電気が遮断されない事が、希に起こります。
    改造方法は修理の中にヒント有り。
    長期間使用しない場合は、待機電力 節約の為、電源コードを抜いて下さい。
A. 修理前の状況。
  • 電源入らず。

B. 原因・現状
  • 経年変化による劣化。
    コンデンサーの劣化により、100W出力時付近に高域の発振がある。
    メーターの指針が多めです。
    全体に歪みが多いい(0.5%前後)

C. 修理状況
  • 全電解コンデンサー交換。
    ペーパーコンデンサーをメタライズド・フイルム・コンデンサーに交換。
    半固定VR交換。
    初段FET(Field Effect Transistor)交換。
    リレ−交換。

D. 使用部品
  • オ−ディオ用電解コンデンサー     42個(ニチコン・ミューズ使用)。
    フイルム・コンデンサー         24個。
    半固定VR                12 個。
    リレー                    6個。


E. 調整・測定

G. 修理費(改造費)  95,000円

S. YAMAHA B−1 の仕様(マニアルより)

U. YAMAHA UC−1 の仕様(マニアルより)
A. 修理前の状況
A1. 修理前 上からみる   
A2. 修理前 下からみる
A3. 修理前 終段FET
A4. 修理前 UC−1 裏
C. 修理状況
C1A. 修理前 L側ドライブ基盤
C1B. 修理後 L側ドライブ基盤  半固定VR4個、電解コンデンサー3個、フィルムコンデンサー7個交換
C1C. 修理前 L側ドライブ基盤裏
C1D. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基盤裏。 全ての半田をやり修す。
C2A. 修理前 R側ドライブ基盤
C2B. 修理後 R側ドライブ基盤  半固定VR4個、電解コンデンサー3個、フィルムコンデンサー7個交換
C2C. 修理前 R側ドライブ基盤裏
C2D. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基盤裏。 全ての半田をやり修す。
C3A. 修理前 Filter基板
C3B. 修理後 Filter基板   リレー、電解コンデンサー4個、フィルムコンデンサー6個 交換
C3C. 修理前 Filter基板裏
C3D. 修理(半田補正)後 Filter基板裏。 全ての半田をやり修す。
C4A. 修理前 電源1基盤
C4B. 修理後 電源1基盤  半固定VR1、電解コンデンサー8個 交換
C4C. 修理前 電源1基盤裏 半田不良沢山あり
C4C1. 修理前 電源1基盤裏 半田不良拡大部分1 熱でボロボロ
C4C2. 修理前 電源1基盤裏 半田不良拡大部分2 熱でボロボロ
  ↑=不良         ↑=完全不良              ↑=不良
C4C3. 修理前 電源1基盤裏 半田不良拡大部分2の再拡大
        ↑=不良                     ↑=完全不良  
C4D. 修理(半田補正)後 電源1基盤裏。 全ての半田をやり修す。
C5A. 修理前 電源2基盤
C5B. 修理後 電源2基盤  半固定VR3、電解コンデンサー16個 交換
C5C. 修理前 電源2基盤裏
C5D. 修理(半田補正)後 電源2基盤裏。 全ての半田をやり修す。
C6A. 修理前 電源3基盤
C6B. 修理後 電源3基盤  フィルムコンデンサー4個交換
C6C. 修理前 電源3基盤裏
C6D. 修理(半田補正)後 電源3基盤裏。 全ての半田をやり修す。
C7A. 修理前 電源出力TR基盤 2個交換の後あり 増締めしておく
C7B. 修理前 電源出力TR基盤裏
C8A. 修理前  UC−1、VUメーターAMP基盤
C8B. 修理後  UC−1、VUメーターAMP基盤  電解コンデンサー7個交換
C8C. 修理前  UC−1、VUメーターAMP基盤裏
C8D. 修理(ハンダ補正後)後  UC−1、VUメーターAMP基盤裏。 全ての半田をやり修す。
C9. 修理後  電源投入SW回路 電解コンデンサー2個交換
C10. 基盤のピンを磨く 左=清掃後   右=清掃前
C11. 交換部品 SP出力リレー5個は除く(注文中)
E. 調整・測定
E1A. 出力/歪み率測定
E1B. SP出力電圧40V=200W 歪み率=1%出力電圧1V 歪み率=0.16% 1000HZ 
E1C. SP出力電圧40V=200W 歪み率=1%出力電圧1V 歪み率=0.16% 400HZ
E2. 完成上から見る
E3. 完成下から見る
E4. 24時間エージング 5個のSPとVRを切り替えるのは非常に便利です。
    SPの能率が異なるので、レベルを調整して比較するには最適です。但し、リレーには良くありません。    
S. YAMAHA B−1 の仕様(マニアルより) 
型式 ステレオ・パワーアンプ B-1
回路方式 シングルプッシュプルOCL、SEPP回路
パワー段用電源 L・R独立のトランス及びケミコン(15,000μF×2)×両ch
ダイナミックパワー 360W(8Ω)、(1kHz,歪0.1%)
実効出力 150W+150W(8Ω/4Ω共)、(両ch,20〜20,000Hz,歪み0.1%)
160W+160W(8Ω/4Ω共)、(両ch,1kHz,歪み0.1%)
パワーバンド幅 5Hz〜50kHz(8Ω)、(IHF,歪み0.5%)
ダンピングファクター 80(8Ω)、(両ch,100W時,8Ω)
全高調波歪率 0.02%(1kHz),0.06%(20kHz)、(両ch,100W時,8Ω)
0.02%(1kHz),0.03%(20kHz)、(両ch,1W時,8Ω)
混変調歪率 0.04%、(70Hz:7kHz=4:1,100W,8Ω)
周波数特性 5Hz〜100kHz(+0,−1dB)、(1W,8Ω)
入力インピーダンス 100kΩ
入力感度 775mV
レベル可変幅 18dB(775mV〜6V)
残留雑音 0.3mV
SN比 100dB
ランブルフィルターfc 10Hz,−12dB/oct
入力端子 NORMAL-DIRECT(SW切換)
出力端子 1-2-3-4-5(UC−1使用時)
(B-1単体の場合は1のみ)
付属回路 オーバーロード・インジケーター
パワーFET(Field Effect Transistor)保護回路(自動復帰・純電子式過電流保護回路)
スピーカー保護回路(電圧検出リレー駆動方式)
サーマルインジケーター(温度上昇検出保護回路)
ランブルフィルタースイッチ
主な使用半導体 FET(Field Effect Transistor)=39個
TR(トランジスター)=113個、 LED=3個、 ツェナーダイオード=7個、 ダイオード=64個
電源 AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力 440W(電気用品取締法による表示)
寸法 460W×150H×390Dmm
重量 37kg
別売品 専用アダプター UC-1
価格 335,000円(1974年当時)
U. YAMAHA UC−1 の仕様(マニアルより)
ピークメーター部 −50dB〜+5dBまで表示するピークVUメーターとメータードライブ回路
スピーカー切換部 5組のスピーカー切換SWと左右独立レベルコントロールボリューム
その他 パワーインジケーター,オーバーロードインジケーター,サーマルインジケーター
B-1との接続 直接B-1前面に実装,または,別売専用コネクターコードにて接続使用
仕上げ ブラックアルマイト,梨地仕上げ
寸法 460W×150(+5)H×83(+50)Dmm
重量 5.5kg
別売品 専用コネクターコード
価格 5万円(1974年当時)
                   yam-b-11a
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