Sony TAN−5550 修理記録
平成23年10月15日到着    12月11日完成
A. 修理前の状況
  • 音出ず。
    オーバホール修理依頼。

B. 原因
  • 終段「V−FET」短絡。

C. 修理状況
  • 終段「V−FET」交換
    劣化TR(トランジスター)交換。
    RLバイアス/バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    劣化抵抗交換。
    1部整流ダイオード交換。
    配線手直し、補強。
    SP接続リレー交換。
    RCA端子交換

D. 使用部品
  • 終段V−FET                     4個。
    TR(トランジスター)                34個。
    バイアス/バランス半固定VR          4個。
    抵抗                           8個。
    電解コンデンサー                  13個。
    フイルムコンデンサー                6個。
    整流ダイオード交換                 4個。
    RCA端子                        4個。
    リレー                          1個。

E. 調整・測定

F. 修理費  100,000円。 (V−FET、入手費用25,000円を含む)
                       オーバーホール修理

S. Sony TAN−5550 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 右から見る
A14. 点検中 後から見る
A15. 点検中 後左から見る
A16. 点検中 左から見る
A17. 点検中 上から見る
A21. 点検中 下から見る
A22. 点検中 下前から見る
A23. 点検中 下前左から見る
A24. 点検中 下後から見る
A25. 点検中 下後右から見る
A31. 点検中 上蓋を取り、上から見る。
A41. 点検中 オークションで動作機器を入手した。
A51. 点検中 200V使用対応
C. 修理状況
C10. 修理中 前パネルを倒し、修理中。
C11. 修理前 終段V-FET(電解トランジスター)、 3個が短絡焼損。
C12. 修理後 終段V-FET(電解トランジスター)
C21. 修理前 終段基板
C22. 修理後 終段基板 TR(トランジスター)22個、バランス・バイアス調整用半固定VR2個、抵抗4個、電解コンデンサー個8交換
C23. 修理前 終段基板裏
C24. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C25. 完成L側ドライブ基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C31. 修理前 入力アンプ・定電圧基板
C312. 修理中 入力アンプ・定電圧基板、 接着材で抵抗・TR(トランジスター)の端子が腐食しているので交換する。
C313. 修理中 入力アンプ・定電圧基板、 接着材で抵抗・TR(トランジスター)の端子が腐食しているので交換する。
C32. 修理後 入力アンプ・定電圧 TR(トランジスター)10個、リレー1個、電解コンデンサー5個、半固定VR2個、抵抗4個交換。
C33. 修理前 入力アンプ・定電圧基板裏
C332. 修理前 入力アンプ・定電圧基板裏、設計変更による現場での補修作業。
C34. 修理(半田補正)後 入力アンプ・定電圧基板裏 半田を全部やり直す、TR(トランジスター)2個交換。
C35. 完成入力アンプ・定電圧基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C41. 修理前 入力FUNCTIO_SW基板
C42. 修理前 入力FUNCTIO_SW基板裏
C43. 修理(半田補正)後 入力FUNCTIO_SW基板裏 半田を全部やり直す
C44. 完成入力FUNCTIO_SW基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C51. 修理前 入力RCA端子基板
C52. 修理後 入力RCA端子基板 フイルムコンデンサー4個交換。
C53. 修理前 電源基板裏
C54. 完成電源基板裏  半田を全部やり直し、洗浄後防湿材を塗る
C61. 修理前 電源整流基板
C62. 修理後 電源整流基板、整流ダイオード4個交換、フイルムコンデンサー2個追加。
C63. 修理前 電源整流基板裏
C64. 修理(半田補正)後 電源整流基板裏 半田を全部やり直す
C65. 完成電源整流基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C71. 修理前 RCA端子
C72. 修理(交換)後 RCA端子
C81. パネル清掃
C82. 修理中 入力VR、 上段未使用の方に接続変える
C91. 交換部品
C92. 交換部品、TR(トランジスター)
C93. 交換部品、TR(トランジスター)2
CA1. 修理前 上から見る
CA2. 修理前後 上から見る
CA3. 完成、後から見る
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定・調整。
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、R側SP出力電圧20V=50W出力、 0.019%歪み。
             L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.016%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、R側SP出力電圧20V=50W出力、 0.0128%歪み。
              L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.0099%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、R側SP出力電圧21V=55W出力、 0.021%歪み。
              L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.015%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、R側SP出力電圧21V=55W出力、 0.026%歪み。
             L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.018%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、R側SP出力電圧21V=55W出力、 0.042%歪み。
             L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.030%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E26. 10kHz入力、R側SP出力電圧21V=55W出力、 0.051%歪み。
              L側SP出力電圧21V=55W出力、 0.042%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、R側SP出力電圧20V=50W出力、 0.26%歪み。
              L側SP出力電圧20V=50W出力、 0.27%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
              この当たりから、高域が減少してきます。
E28. 100kHz入力、R側SP出力電圧10V=12.5W出力、 0.174%歪み。
               L側SP出力電圧10V=12.5W出力、 0.175%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
T29. 100kHz入力、R側SP出力電圧18V=40.5W出力、 0.713%歪み。
               L側SP出力電圧18V=40.5W出力、 0.710%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
               さらに、高域が減少してきます。
E3. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
S. Sony TAN−5550 の仕様(マニアル・カタログより)
回路方式 V-FETピュアコンプリメンタリーシンメトリー回路による
フェズリニア、DCアンプ構成
出力(両ch動作) 50W+50W(4Ω、1kHz)
60W+60W(8Ω、1kHz)
50W+50W(8Ω、20Hz〜20kHz)
ダイナミックパワー 140W(4Ω)、 160W(8Ω)
高調波歪率 0.1%以下(定格出力時)
混変調歪率 0.1%以下(定格出力時)
周波数特性(8Ω負荷、1W出力時) Test:DC〜100kHz +0 -2dB
Normal:10Hz〜100kHz +0 -2dB
ダンピングファクター(1kHz) 100(8Ω)
入力感度/インピーダンス 1V/50kΩ(定格出力時)
使用半導体 トランジスタ:43個
Dual FET:2個
V-FET:8個
ダイオード:29個
電源 AC100V、50Hz/60Hz
電源コンセント 電源スイッチ非連動:1系統、400W
消費電力 165W
外形寸法 幅430×高さ168×奥行323mm
重量 11.0kg
                       tan5550-1t
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