DENON PRA−2000ZR. 5台目修理記録
平成16年8月3到着  10月21日完成
注意 このAMPはPRE−OUT/REC端子出力にDCが出る事が有ります。
    よって、メインAMPに、DC入力が有る場合、これを使用しないように! HMA−9500やB-2301等
A. 修理前の状況
  • 電源ON後、正常なら数秒でPRE OUTランプの点滅が消灯し使えるようになるわけです が、 この点滅が数分〜数十分続くことがあります。 ランプが消灯してからは正常に音が出 ます。
    この症状は3ヶ月ほど前から発生し、一時期正常になったのですが、 最近は起動時毎回この状態です。

B. 原因・現状
  • 経年変化による劣化。
    このAMPはかなりの期間休止していたのを、修理依頼者が購入した、推測される。
    よって、一気に劣化が進み始めた様子で、初めての故障が起きた。
    この原因は、やはり、電解コンデンサーの劣化と思われ、下記の温度測定の様に、急激に劣化が始まっている。
    この後、暫くして発熱が終了し、1時しのぎの修理で使用していたのが、このPRA−2000ZR2台目PRA−2000ZR3台目PRA−2000ZR4台目です
    又、劣化の原因が付近のTR(トランジスター)の発熱では無く、自分自身の発熱に起因するのも意外でした!

C. 修理状況
  • 全電解コンデンサー交換。
    半固定VR交換。
    初段FET(電解トランジスター)交換。
    リード・リレー交換。

D. 使用部品
  • オーディオ用電解コンデンサー      104個(ニチコン・ミューズ使用)。
    半固定VR                    4個。
    リード・リレー                   9個。
    FET                        2個。
      

E. 調整・測定

F. 上位測定器による 調整・測定

G. 修理費(改造費)  105,000円
                 (オーバーホール修理)ユーザーの希望でRCA端子の補強、清掃は行わない。

S. DENON PRA−2000ZR の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A1. 点検中 上から見る
A2. 点検中 下から見る
A3. 点検中 電源のパスコンの頭のビニールが割れている!
A4. 点検中 出力TR(トランジスター)の放熱で、後退した電解コンデンサーのビニール
A5A. 点検中 このAMPは馬鹿に電解コンデンサーが熱いので測定した
           EQ共通AMPの熱い電解コンデンサーの頭の温度=53度C
A5B. 点検中 発熱TR(トランジスター)に近い、EQ共通AMPの電解コンデンサーの頭の温度=44度C
A6A. 点検中 MC−EQ−AMPの熱い電解コンデンサーの頭の温度=55度C、発熱TR(トランジスター)から遠い
A6B. 点検中 MC−EQ−AMP(トランス仕様)電解コンデンサーの頭の温度=43度C
T. 修理前点検測定
T1. 修理前歪み率測定(MC入力(トランス))=PHONO−1
                  出力電圧1V 歪み率=0.08% 測定レンジ=0.1% 400HZ入力  
T2. 修理前歪み率測定(MC入力)=PHONO−2 
                  出力電圧1V 歪み率=0.06% 測定レンジ=0.1% 400HZ入力 
T3. 修理前歪み率測定(MM入力)=PHONO−3 
                  出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% 400HZ入力 
A8. 後パネルのRCA端子取り付け部分、RCA端子の交換は、長穴なので当て板が4枚必要になる
                   機械加工場で2万円で製作してくらるかな? よって交換費は4万円〜 今回見送り。
C. 修理状況 C1A. 修理前 EQ−HEAD-AMP基板 左=MM 中=MC 右=トランス使用MC 上右端がMC−トランス
C1B. 修理後 EQ−HEAD-AMP基板 電解コンデンサー28個、リレー3個交換
C1C. 修理前 EQ−HEAD-AMP基板裏
C1C1. 修理中 EQ−HEAD-AMP基板裏 ジャンパー線が他のラインにかぶっている、絶縁は絶縁コートのみ!
C1C2. 修理中 EQ−HEAD-AMP基板裏 ハンダ不良ヶ所 折角のアースラインも効き目が無い
C1C3. 修理中 EQ−HEAD-AMP基板裏 技術の進歩でコンデンサーは端子のピッチが異なるので、穴開けが必要
C1D. 修理(半田補正)後 EQ−HEAD-AMP基板裏  全ての半田をやり修す
C1E. 完成EQ−HEAD-AMP基板裏 洗浄後
C2A. 修理前 EQ−AMP
C2B. 修理後 EQ−AMP基板 電解コンデンサー18個、リードリレー4個、半固定VR2個交換
C2C. 修理前 EQ−AMP基板裏
C2C1. 修理前 EQ−AMP基板裏 ハンダ不良ヶ所、
C2D. 修理(半田補正)後 EQ−AMP基板裏  全ての半田をやり修す
C2E. 完成EQ-AMP基板裏 洗浄後
C3A. 修理前 電源・コントロール基板
C3B. 修理後 電源・コントロール基板  電解コンデンサー23個交換
C3C. 修理前 電源・コントロール基板裏
C3D. 修理(半田補正)後 電源・コントロール基板裏  全ての半田をやり修す
C3E. 完成電源・コントロール基板裏 洗浄後
C4A. 修理前 電源・コントロール  リレー基板
C4B. 修理後 電源・コントロール  リレー基板 電解コンデンサー1個、リードリレー2個交換
C4C. 修理前 電源・コントロール基板 リレー基板裏
C4D. 修理(半田補正)後 電源・コントロール基板リレー基板裏
C4E. 完成電源・コントロール基板リレー基板裏 洗浄後
C5A. 清掃前 主VRの抵抗体摺動部
C5B. 清掃後 終VRの抵抗体摺動部
C6A. 修理前 電源基板
C6B. 修理後 電源基板 電解コンデンサー10個交換
C6C. 修理前 電源基板裏
C6D. 修理(半田補正)後 電源基板裏  全ての半田をやり修す
C6E. 完成電源基板裏 洗浄後
C7A. 修理前 バッファーAMP・SWコントロール基板
C7B. 修理後 バッファーAMP・SWコントロール基板
               電解コンデンサ−20個、半固定VR2個交換
C7C. 修理前 バッファーAMP・SWコントロール基板裏 
C7D. 修理(半田補正)後 バッファーAMP・SWコントロール基板裏
C7E. 完成バッファーAMP・SWコントロール基板裏 洗浄後
C8A. 修理前 バランスVR+プリセットセレクター基板
C8B. 修理前 バランスVR+プリセットセレクター基板裏
C8C. 修理(半田補正)後 バランスVR+プリセットセレクター基板裏  全ての半田をやり修す
C8D. 完成バランスVR+プリセットセレクター基板裏 洗浄後
C9A. 修理前 NFB−AMP基板
C9C. 修理後 NFB−AMP基板
C9B. 修理前  NFB−AMP基板裏
C9D. 修理(半田補正)後  NFB−AMP基板裏
C9E. 完成NFB−AMP基板裏 洗浄後
CAA. 修理前 バランスVR+プリセットセレクター基板からバランスVRを取り外した跡、流れ出したグリスがベットリ!
CAB. バランスVR 清掃前
CAC. バランスVR 清掃後
CBA. 修理前 パネルLED表示基板
CBB. 修理(半田補正)後 パネルLED表示基板裏
CBC. 完成パネルLED表示基板裏 洗浄後
CCA. 修理前 上から
CCB. 修理後 上から
CCC. 修理前 下から
CCD. 修理後 下から
CD. 交換部品 
E. 調整・測定
E1. 出力/歪み率測定
E1A. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% AUX入力 1000HZ
E1B. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% AUX入力 400HZ
E2A. 出力電圧1V 歪み率=0.03% 測定レンジ=0.1% MC(トランス)入力 1000HZ
E2B. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MC(トランス)入力 400HZ
E3A. 出力電圧1V 歪み率=0.03% 測定レンジ=0.1% MC入力 1000HZ
E3B. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MC入力 400HZ
E4A. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% MM入力 1000HZ 
E4B. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% MM入力 400HZ
F. 上位測定器による 調整・測定
F0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定
F1A. 入出力特性測定(AUX入力)
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F1B. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最大
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F1C. 入出力特性測定(AUX入力) BASS & TREBLE 最小
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F1D. 歪み率特性測定(AUX入力)
     AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax  左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F2A. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−3
      MM入力 入力電圧=1mV一定入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F3A. 入出力特性測定(MC入力)=PHONO−2
     MC入力端子へ0.11mV入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F4A. 入出力特性測定(MC TR入力)=PHONO−1
     MC入力端子へ0.11mV入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
     高域100kHZから左右に差が出ているのは、入力トランスの特性でしょ
E5. 引き続き24時間エージング
S. DENON PRA−2000ZR の仕様(マニアル・カタログより)
型式 ステレオプリアンプ=PRA−2000ZR
イコライザーアンプ部(PHONO IN〜REC OUT)
入力感度/インピーダンス PHONO-1 MC:0.1mV/40Ω
PHONO-2 MC:0.12mV/100Ω
PHONO-3 MM:2.5mV/47kΩ
最大許容入力 PHONO-1 MC:20mV/1kHz
PHONO-2 MC:24mV /1kHz
PHONO-3 MM:500mV/1kHz
最大出力/定格出力 30V/150mV
全高調波ひずみ率 0.001%以下 1kHz 20V出力時(PHONO-1)...注=REC OUTが10Vにはなりません!
0.0015%以下 20Hz〜20kHz 3V出力時(PHONO-2&3)...注=REC OUTが3Vにはなりません!
RIAA偏差 PHONO-1 MC=20Hz〜100kHz ±0.2dB
PHONO-2 MC=20Hz〜100kHz ±0.2dB
PHONO-3 MM=10Hz〜100kHz ±0.2dB
SN比 PHONO-1 MC=80dB(入力0.25mV時、Aカーブ・ウェイティング)
PHONO-2 MC=75dB(入力0.25mV時、Aカーブ・ウェイティング)
PHONO-3 MM=90dB(Aカーブ・ウェイティング)
セパレーション 20Hz, 1kHz, 80dB以上. 20kHz, 70dB以上
ハイレベルアンプ部(AUX IN〜PRE OUT)
入力感度/インピーダンス TUNER、CD,DAD/AUX、TAPE(PB-1&2)=150mV/47kΩ
最大出力/定格出力 12V/1.0V
全高調波ひずみ率 0.0015%以下 20Hz〜20kHz、4V出力時
周波数特性 1Hz〜300kHz +0/-3dB
10Hz〜100kHz +0/-0.3dB
SN比 105dB(Aカーブ・ウェイティング)
セパレーション 20Hz:100dB、1kHz:75dB、20kHz:65dB
ゲイン 16.5dB
ミューティング -20dB(LED点灯指示)
プリアウトオフ -∞dB(LED点滅指示)
フィルター HIGH:7kHz、6dB/oct LOW(サブソニック):16Hz、6dB/oct
トーンコントロ−ル TREBLE:±8dB/10kHz BASS:±8dB/100Hz
消費電力 63W(電気用品取締法による)
外形寸法 W462×H145×D385mm(つまみ類、足の高さ含む)/10.6kg
重量 10.6kg
付属品 低容量接続コード1本、保証書
価格 250,000円、1984年2月
                       pra200511a
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